- スポーツは地面の力を使うとパフォーマンスが向上すると聞いたけど、意味が分からない
- 何となくイメージできるけど、子どもに感覚を理解させる方法が分からない
- 縄跳びとか子どもの頃に良いと言われて実践したけど、一体何がどう良いのかまで理解していない
という自分自身や子どものスポーツのパフォーマンスを向上させたい方への記事です。
自己紹介

努力と根性だけで大学野球明治神宮大会の4番打者に登りつめた元肥満体型の私。プロ入り選手の「疲れない・痩せている・上達が早い」という特徴に衝撃を受け、引退後、医療従事者の妻と出会い、身体構造と運動機能を学びました。その秘密が骨盤を土台とする構造にあることに気づき、『疲れず、痩せて、上手くなる』をテーマに情報を発信中です。
スポーツは地面の力を使うことが重要になる理由

スポーツは、身体を使って走る、跳ぶ、投げる、打つなどの動作を行います。
これらの動作を効率的に行うには、地面の力を利用することが最も効率良いです。
- 走る→つま先で地面を押し、その反発を受け次の足を前に繰り出す
- 跳ぶ→主に股関節からグッと地面を押すと高く跳べる
- 投げる・打つ→軸足や踏み出した足の反発を回転動作に変えて手先のボールや道具にパワーを伝える
このようにスポーツは地面の力を使うことがパフォーマンス発揮に直結するのです。
地面反力を“感じる”ためのトレーニング3選
① アニマルトレーニング(チーター歩き)

動物のように四つん這いで地面を這う動作は、実は人間の動作感覚を研ぎ澄ますトレーニングになります。
中でも「チーター歩き」のようにお尻を高く上げ、骨盤を立てて前進する動きは効果的です。
- 手とつま先で地面を押す
- 骨盤を立てることで重心が乗る
- 地面からの反発を「つま先 → 骨盤」で受け取れる
まるで自分の身体がバネのように地面に反応する感覚が掴めます。
「地面を押す → 返ってくる → 前に進む」というシンプルな運動連鎖を、頭ではなく身体で理解するのに最適です。
② 縄跳び(つま先反発で跳ぶ)

もっと手軽にできる方法としては、縄跳びがおすすめです。
特に意識したいのが、
- かかとを地面につけない
- つま先で地面を押す感覚で跳ぶ
この2点です。
地面を「蹴る」のではなく、イメージとしては、「自分がつま先で地球をグッと押す感覚で跳ぶ」ことがポイント。
重心が骨盤に収まり、体幹から上下に弾むような感覚が得られると、地面反力を活かした跳躍が見えてきます。
地面をグッとつま先で押す感覚に慣れてくると、二重跳びが100回ぐらい連続で行うことも可能になります。
③ ボックスジャンプ(ジャンプの受けと発)

地面からの反発を身体全体で受ける感覚を育てるには、ボックスジャンプが効果的です。
やり方はシンプル:
- 地面を踏み込み、骨盤を中心に反発を受けてジャンプ
- 高さ30〜60cmの台(公園の段差や壁でも可)に上がる
- 降りるときも、反発を骨盤と膝で吸収するように着地
ここで大切なのは、力任せに飛ぶのではなく、地面からの反発を“もらって”跳ぶ感覚を掴むことです。
特に、着地の瞬間に骨盤で地面からの反力を受け止める意識を持つことで、全身の連動性が高まり、地面とのつながりが自然になります。
プロ野球選手は必ずバネがある
紹介文の通り私は、大学まで野球をやっていたので、プロ野球選手や社会人野球の選手が身近にいました。その選手たちの特徴は身体のバネがありました。
プロの球団から複数の指名受けた私の先輩は、特に超人的なバネを持っていて、高校一年生の時に他の部活顧問の先生から「アイツのバネはヤバいぞ、アイツは必ずプロ野球選手になるから俺はもうサイン貰ったぞ」と言わしめるほどの選手で、大学になってからも150キロ以上の球速を軽く投げるような選手でした。
このバネを修得するファーストステップが地面の力を上手く使うということになります。
バネはトレーニングだけでは、身につかない
ではこのバネはひたすらジャンプ系のトレーニングを積めば良いかというとそうではありません。
地面を上手く使うには、地面を押す感覚を掴むと同時に、その地面から受けたパワーを全身に通す身体構造が必要になってくるのです。
この身体構造が骨盤の中立位、背骨、肩甲骨の可動性、安定性になります。
身体構造を整えるには?

- 骨盤については、ペルビックティルト(骨盤前後傾エクササイズ)
- 背骨、肩甲骨については、キャット&カウ、ストレッチポールを用いたエクササイズ
- これらを安定させるための逆立ち、ブリッジなどの体幹トレーニング
を推奨しています。
しかし、逆立ちやブリッジなどの体幹トレーニングは難易度が高く、特に大人は背中や肩甲骨が固まっている方が多く、まずは、ストレッチポールなどを用いたエクササイズで逆立ちなどができる準備として骨盤、背骨、肩甲骨を整えることから始めることをオススメします。(運動経験者の私でも当時は、ブリッジ、逆立ちは肩が痛くてできず、身体を整えることから始めました。)
まとめ:地面の力、身体構造、トレーニングでバネが仕上がる
今回のブログをまとめると
- スポーツは地面の力を使うとパフォーマンスが効率的に上がる
- プロ野球選手の身体は必ず超人的バネを持っていてパフォーマンスが高い
- そのトレーニングとしてアニマルトレーニング(チーター)、縄跳び、ボックスジャンプが有効
- バネはトレーニングだけでは身につかず、骨盤、背骨、肩甲骨の身体構造を整えることが重要
ということです。
スポーツの技術練習にしても、筋力トレーニングにしても地面からのパワーを感じることを意識するか否かでパフォーマンスは断然変わりますし、また、それらを意識するために身体構造を整えることをまで意識する選手はほとんどいないと思います。ライバルとの差を開くのは今です。一緒に頑張りましょう!