どんなに練習しても、フォームが安定しない、全身がバラバラに動いてしまう、上達が感じられない
それなのに、練習していないセンスの良い選手が試合に出るのが悔しい…そんな悩みを持っている方への内容です。
このブログでは、運動機能向上の根幹である骨盤の中立位、背骨、肩甲骨の3点を整えることで、単なるテクニックや筋トレでなく運動機能を根本からレベルアップさせるための情報を発信しています。
今回は、スポーツ上達の土台である「骨盤の中立位の重要性」について解説します。
自己紹介

努力と根性だけで大学野球明治神宮大会の4番打者に登りつめた元肥満体型の私。プロ入り選手の「疲れない・痩せている・上達が早い」という特徴に衝撃を受け、引退後、医療従事者の妻と出会い、身体構造と運動機能を学びました。その秘密が骨盤を土台とする構造にあることに気づき、『疲れず、痩せて、上手くなる』をテーマに情報を発信中です。
骨盤の中立位がスポーツの上達の土台である理由
スポーツは身体の軸と地面反力を使うととても有利だから

スポーツは、基本的に地面から受けたパワーを骨盤→背骨→肩甲骨→手先へと移動させながらパワーを発揮させるものです。(野球、柔道、ゴルフなどスポーツ全般)
走る、投げる、打つ動作全て地面の反発を貰ってその力をバットなどの道具に伝え、パフォーマンスとして発揮しています。これらを効率的に行う為には、身体が体重移動の際に無駄にブレが生じないような軸や地面反発を上手く使える整った姿勢が重要となり、その土台が骨盤なのです。
スポーツの土台「骨盤」とは?

骨盤とは、身体の中心部にある骨格の一部であり、上半身と下半身をつなぐ「土台」のような役割を果たしています。
また骨盤周辺には、インナーマッスルと呼ばれる深層筋(腸腰筋・多裂筋・腹横筋・骨盤底筋など)が多く存在しているため、これらが働くと
- 動きの中でもブレない軸ができる(いわゆる体幹が強い)
- 身体が連動する(しなやかな動きを手に入れられる)
ということに繋がります。
このインナーマッスルなどが活発に働きやすい状態のことを骨盤を中立位に保つということになるのです。
骨盤を中立位に保つとは?

中立位とは、骨盤が前傾も後傾もしすぎず、背骨・股関節と垂直に繋がっている状態。
この“位置”がズレると、上半身も下半身も連動が崩れ、正しい出力ができなくなります。
例えば、
- 骨盤前傾→反り腰
- 骨盤後傾→猫背
になりやすくなります。そうなると、骨盤周辺のインナーマッスルが活動しづらくなるなど、身体全体が連動せず、パフォーマンス低下を招くのです。
中立位をイメージしてみる
中立位は、自分の身体を真上から押さえつけられた場合、
- 骨盤を中心に全身に負荷を分散できる状態→中立
- 腰に負荷がかかる状態→反り腰(前傾)
- 首、肩、膝に負荷がかかる状態→猫背(後傾)
のようなイメージを持てば何となく理解できるはずです。
骨盤を中立に保つためのエクササイズ

ペルビックティルト(骨盤前後傾エクササイズ)
骨盤の感覚を養うベーストレーニング
- 仰向けに寝て膝を立てる(両手はお腹の上)
- 息を吐きながら骨盤を後傾(腰を床につける)
- 息を吸いながら骨盤を前傾(腰を軽く浮かせる)
- ゆっくり10回、中間=中立位を探す

ドローイン(腹横筋の活性)
腹横筋が働くと骨盤が自然と安定して中立に近づく
- 仰向けや四つ這いで、息を吐きながらお腹を薄く凹ませる
- 腰が反らないように注意しつつ、10秒キープ
- 5回×2セット

キャットアンドカウ(背骨と骨盤の連動)
骨盤と背骨の連動性を高め、中立位を見つけやすくする
- 四つ這いで背中を丸める(キャット:後傾)
- 背中を反らす(カウ:前傾)
- 数回繰り返し、中間ポジション=中立を意識する
上達には厳しい練習、筋トレ量ではなく身体の根本である”骨盤”だった
私は、紹介文のとおり大学まで野球をやっていましたので、一般的に考えると、野球エリート、実際それでもセンスあったんでしょ?と思われるかも知れませんが、小学生の頃から今まで逆上がりできたことないし、バッティング以外身体が連動する感覚はほとんどありませんでした。
そして身近にいたプロの世界に入る選手達は、
- なぜ身体が連動してスムーズな動きをしているのか
- 力まずともハイパフォーマンスを発揮できるのか
- 本人達に聞いても感覚(センス)としか言わない
など疑問に思うことばかりで、プランクでインナーマッスルを鍛えたり、筋トレしたりと野球の練習のみならず、いろんなトレーニングを取り入れていましたが、それでも中々パフォーマンスが安定しませんでした。
パフォーマンスが安定して発揮されない理由は骨盤が後傾していて、猫背体型だったから
私は、幼い頃から猫背姿勢でした。そしてその原因は骨盤が後傾していたからでした。
- 骨盤が後傾しインナーマッスルが機能しにくい
- 猫背に曲がった背骨で肩甲骨が機能しない
- 身体がくの字の状態なので地面反力を使えない
など、スポーツのパフォーマンスが低下する要因が詰まっていたのです。
そのため
- 身体全体を使うことができずに手先、足先のだけの調節になりやすい
- 身体が連動しないので非効率になり疲れやすい
という状態になり、パフォーマンスも安定していなかったのです。
私の経験上、
- 座るときにあぐらがかけずにお姉さん座りしかできない
- 椅子に深く腰をかけて座れない(腰で座っている)
人は特に要注意です。椅子に座る際も骨盤を立てるイメージがとても大切です。
まとめ:スポーツの上達は骨盤を整えてから

今回の記事をまとめると、
- スポーツは、地面から得たパワーを下半身から上半身に伝えることが重要
- その下半身の土台となる骨盤の中立位を保つことができなければ、背骨、肩甲骨、手先とパワーが伝達しない
- まずは骨盤の中立位を感じるためのエクササイズから始める
という内容です。
まずは、土台(骨盤)を整える→背骨、肩甲骨の可動性を高めるこれが身体機能を高める構造です。
それが整っていなければ、車のギアなどの部品が整備されていないのに無理やりエンジンをかけて走らせようとしていることと同じですから。効率良く力を発揮できるわけがありません。
でも巷では、そういう知識を知らずに結果が出にくい状態でハードな練習をこなす、それが青春みたいな風潮もありますし、考えてスポーツをする機会を奪われている状態なんです。
ですから、今すぐ見直すべきは筋トレや練習量ではなく、骨盤のポジションです。
この上達のきっかけである骨盤を中立に保つことが土台となり、背骨、肩甲骨を整えていくことでスポーツの上達速度はどんどん加速していきます。
一緒に頑張っていきましょう!